現存する最後の同潤会(上野下アパート)
2012-12-03
2021-07-18
現存する最後の同潤会(上野下アパート)が来年の五月に解体が決まったそうで、名残惜しく見てきました。僕のほかにも何人かカメラを向けてました。
まだまだ住んでいる人はいらっしゃいます。
ちなみに同潤会は関東大震災(1923年)の復興住宅支援のために設立されて、耐久性を高めるべく鉄筋コンクリート構造で建設された集合住宅です。当時としては先進的な設計や装備がなされていました。
同潤会はこんな感じで東京都を中心に建てられました。※APはアパートメント
- 中之郷AP – 本所区向島中之郷町(現・墨田区押上二丁目)、1926年(大正15年)
- 青山AP (渋谷AP ) – (現・渋谷区神宮前四丁目)、第1期(1926年)・第2期(1927年)竣工
- 柳島AP – 本所区(現・墨田区)、第1期(1926年)・第2期(1927年)竣工
- 渋谷AP (代官山AP ) – 豊多摩郡渋谷町(現・渋谷区代官山町)、1927年(昭和2年)竣工
- 猿江裏町(住利)共同住宅 – 深川区(現・江東区)、第1期(1927年)・第2期(1930年)竣工
- 東大工(清砂通)AP – 深川区(現・江東区)、第1期(1927年)-第5期(1929年)竣工
- 山下町AP – 横浜市中区山下町、1927年(昭和2年)竣工
- 平沼町AP – 横浜市神奈川区平沼町(現・西区平沼、1927年(昭和2年)竣工
- 三ノ輪AP – 北豊島郡日暮里町(現・荒川区東日暮里二丁目)、1928年(昭和3年)竣工
- 三田AP – 芝区豊岡町(現・港区)、1928年(昭和3年)竣工
- 日暮里(鶯谷)AP – 北豊島郡日暮里町(現・荒川区東日暮里五丁目)、1929年(昭和4年)竣工
- 上野下AP – 下谷区(現・台東区)、1929年(昭和4年)竣工
- 虎ノ門AP – 麹町区(現・千代田区)、1929年(昭和4年)竣工、同潤会本部
- 大塚女子AP – 小石川区(現・文京区)、1930年(昭和5年)竣工
- 東町AP – 深川区、1930年(昭和5年)竣工
- 江戸川AP – 牛込区(現・新宿区)新小川町、1934年(昭和9年)竣工
エントランス
歴史を感じます
お風呂は付いてないようで、裏の寿湯に通う人が多いようです。
ちなみに大塚女子アパートなんかは、完成時はエレベーター・食堂・共同浴場・談話室・売店・洗濯室、屋上には、音楽室・サンルームなどが完備されていて当時最先端の独身の職業婦人羨望の居住施設だったそうです。電気・都市ガス・水道・ダストシュート・水洗式便所など最先端の近代的な設備を備えていました。
これが最後の同潤会アパートです。
おまけ1:上野と稲荷町の間に見つけた歯医者さん。
昭和3年に建築されたらしく、保存状態が素晴らしいです。
おまけ2:銀座線「稲荷町駅」の入り口の建物も古いんですよ。
銀座線が開通した昭和2年のままのようですよ。
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